熱くなる野球漫画!ダイヤのAの魅力に迫るレビュー!!

概要

「ダイヤのA」は、「週刊少年マガジン」で連載された野球漫画で、高校野球を題材にしている。キャラクターたちが苦悩や葛藤を乗り越え、成長していく姿が描かれており、MLBのトレンドを取り入れる点も特徴的。登場人物たちが超人的な能力を持つわけではなく、現実的な描写であるのが特徴である。作者の寺嶋は、現実的な野球漫画であると述べている。

タイトルの「ダイヤ」は、内野という意味に加え、主人公がダイヤの原石であることを表している。受賞歴には、小学館漫画賞少年向け部門、講談社漫画賞少年部門などがある。シリーズ累計発行部数は、2021年7月時点で4000万部を突破している。テレビアニメや舞台化作品も制作されている。作者の寺嶋は、女性作家の描写に影響を受け、主要キャラクターの捕手・御幸一也のキャラクター造形に反映したと述べている。

最終話の展開については、一部で炎上したが、作者の寺嶋は否定している。影響を与えた野球漫画やアニメのアンケートでも、『ダイヤのA』が高い評価を受けている。

あらすじ

第1部『ダイヤのA』

野球好きの少年・沢村栄純は中学野球で活躍し、廃校が決まった母校を救うため、同級生たちと中学制覇を目指すが、暴投で敗退。高校野球のスカウトに見出され、青道高校に入学する。そこで天才捕手・御幸一也と出会い、孤高の天才投手・降谷暁とチームを組む。

夏の大会で西東京地区準優勝となり、秋の大会でも勝ち進む。チーム結束して監督の片岡鉄心を留めるため、選抜甲子園出場を目指す。1回戦から苦戦しながらも勝ち進み、決勝で逆転サヨナラ負けを喫するものの、選抜甲子園出場を決める。初心者にも分かりやすいストーリー展開で、登場人物たちの成長や絆も描かれる。

第2部『ダイヤのA actII』

青道高校野球部は、春の選抜で九州代表の宝明高校や新潟代表の日本庄野を破り、ベスト8まで勝ち進む。しかし、3回戦・準々決勝で北海道代表の巨摩大藤巻高校に0対2で敗退する。その後、春の都大会で準決勝敗退し、関東大会出場を逃す。夏に向けて背番号が一旦白紙にされ、新入生や控え選手も含めたベンチ入り20人を選び直すことになる。

降谷の不調から沢村がエースナンバーを託され、青道は夏の大会で春の王者として挑む。春に破った由良総合や八弥王子、法兼学園を相手に勝ち進み、決勝では稲城実業との激闘を制して、念願の夏の甲子園出場を決める。

青道高校の紹介

「青道高校」は、西東京の名門校で、越境入学した部員たちが専用の「青心寮」に入る。多数のプロ選手を輩出し、設備も充実している。近年は他校に甲子園出場を独占されていたが、沢村たちの活躍により夏大、秋大、神宮大会で好成績を収め、選抜でもベスト8に入った。投手陣が不足していたが、沢村、降谷、川上の成長により「投手王国・青道」と称されるようになった。

登場する高校

西東京地区

青道高校
市大三高
稲城実業
明川学園
薬師高校
仙泉学園
桜沢高校
成孔学園
由良総合工科高校
八弥王子高校
創聖高校

東東京地区

黒士館高校
帝東高校
鵜久森高校
王谷高校
仁王學舎大附属高校

その他の地区

大阪桐生高校
巨摩大藤巻高校
白龍高校
山守学院高校
清正社高校
好永高校
西邦高校
上条学院高校
広善高校
ウインドユースアカデミー

青道高校と対戦する高校

明川学園

薬師高校

稲城実業

仙泉学園

宝明高校

巨摩大藤巻高校

由良総合

八弥王子

法兼学園

創聖高校

青道高校選手紹介(ポジション別)

ピッチャー・投手

沢村 栄純(さわむら えいじゅん)

降谷 暁(ふるや さとる)

浅田 浩文(あさだ ひろふみ)

川上 憲史(かわかみ のりふみ)

キャッチャー・捕手

御幸 一也(みゆき かずや)

奥村 光舟(おくむら こうしゅう)

由井 薫(ゆい かおる)

ファースト・一塁手

前園 健太(まえぞの けんた)

山口 健(やまぐち けん)

セカンド・二塁手

小湊 春市(こみなと はるいち)

瀬戸 拓馬(せと たくま)

木島 澪(きじま れい)

サード・三塁手

金丸 信二 (かねまる しんじ)

樋笠 昭二(ひがさ しょうじ)

ショート・遊撃手

最上 武(もがみ たけし)

高津 広臣(たかつ ひろおみ)

倉持 洋一(くらもち よういち)

外野手

結城 将司(ゆうき まさし)

東条 秀明 (とうじょう ひであき)

白州 健二郎(しらす けんじろう)

麻生 尊(あそう たける)

アニメ化について

「ダイヤのA」は、2013年10月6日よりテレビ東京系列で放送され、2015年4月からは放送時間が変更され、新シリーズ『ダイヤのA -SECOND SEASON-』が2016年3月28日まで、続編『ダイヤのA actII』が2020年3月31日まで放送された。ストーリーは原作に忠実だが、下ネタや教育上悪影響を及ぼすと思われる描写はカットされている。

スポーツ用品メーカー大手のミズノが制作協力・番組スポンサーとして参加し、コラボレーショングッズの販売も行われた。第1期は元々4クールの予定で、好評のため延長され、最終的に秋の大会の決勝に勝利してセンバツに出場するまで原作の第1期をすべて消化した。

原作ファンからの評価や意見

ダイヤのAを読んだ管理人のレビュー

クマ父クマ父

「ダイヤのA」は野球をよく知らない人でも楽しめる作品です。暑苦しくないのがいいですし、少年漫画としてイケメンがちゃんと描かれているのもポイント。絵も最高で、セリフや会話も面白く、魅力的なキャラクターが沢山登場します。話は常に野球からそれず、試合も細かい描写があって素晴らしいです。野球や寮のことを知らなくても、その空気感が感じられます。絵柄が男らしく、画力が非常に高いです。とにかく読みやすく、スラスラ読めます。キャラクターたちの友好関係や上下関係がきちんと描かれ、ギャグも上手く使われています。試合は最後まで予測がつかない展開で面白く、主役の沢村栄純が本物のエースに成長していく様子が輝いています。読み始めたら手を止めることができない、そんな素晴らしい物語です。開始当初、ルールもよく知らない、ただ野球が好きな、でも仲間思いの沢村が、天才キャッチャー御幸に出会って青道野球部へと進んでいく様子は、序盤から引き込まれる魅力があります。そして、ストーリー中には笑いの要素もたくさんありますが、涙も出てしまうほど感動的な場面も多く、心を動かされること間違いなしです。